美しい耽美な世界観と残酷なストーリー展開で、カルト級の人気を誇る古屋兎丸先生の傑作漫画『ライチ光クラブ』。
実はこの漫画、映画化もされた有名作品なのですが、どこで読めるのかと気になってる方は多いのではないでしょうか?
ライチ光クラブの漫画は、コミックシーモアで読むことができます。
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今回は、そんな『ライチ光クラブ』の漫画がどこで読めるのか、その方法をご紹介するとともに、あらすじや見どころも詳しく解説していきます!
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- あらすじと作品の概要
- 登場人物の詳細と役割
- 作品のネタバレ、見どころ、感想レビュー
- コミックシーモアでの試し読みが最適
Contents
ライチ光クラブの漫画はどこで読める?
前述したように、ライチ光クラブの漫画はコミックシーモアで読むことができます。
古屋兎丸先生独特のタッチで描かれる、美しくもあやしげな世界観。
少年たちの狂気と欲望が渦巻く、衝撃的なストーリー展開。
そして、映画では描き切れなかった、登場人物たちの細かい心情や背景。
禁断の扉を開く覚悟はできましたか?
ここからは、あらすじなども交えて、『ライチ光クラブ』の世界へご案内します。
- あらすじの概要
- 作者は
- ネタバレについて
- コミックシーモアで試し読み
- 見どころについて
あらすじの概要
廃墟の街・螢光町にそびえ立つ、少年たちの楽園「光クラブ」。
帝王然とした美少年・ゼラを筆頭に、個性的な9人の少年たちが集うこの秘密基地では、崇高なる理想の実現のため、禁断の「機械」が創造されようとしていました。
やがて完成した機械は「ライチ」と名付けられ、「美しいもの」を連れてくるよう命じられます。
しかし、まだ「美」への理解が未熟なライチは、彼らの望むものとは異なるものばかりを運び込んでくるのでした…。
試行錯誤の末、特別な調整を施されたライチは、遂に「美しいもの」を理解します。
それは、可憐な少女・カノンでした。
光クラブの面々は、カノンを理想の象徴たる「女神」として迎え入れ、歓喜に沸きますが、彼らの楽園は、永遠に続くことはありませんでした。
ゼラに絶対的な忠誠を誓う少年・ジャイボの策略、そして、禁忌を犯し、人間らしい心を取り戻しつつある少年・タミヤの葛藤。
光クラブの結束は、脆くも崩れ落ち、少年たちの楽園は、憎しみと狂気の渦に飲み込まれていくのです──。
作者は古屋兎丸先生
作者の古屋兎丸先生は、1968年生まれ、東京出身の漫画家です。
多摩美術大学で油絵を学び、卒業後はアーティストを目指していましたが、1994年に漫画家としてデビューしました。
きっかけは学生時代、アングラ演劇集団「東京グランギニョル」に没頭していた古屋先生は、彼らの世界観に影響を受け、それを表現する手段として漫画を選んだそうです。
その後、数々の作品を発表し、その独特な世界観と緻密な画風で人気を博します。
代表作には、美少年たちが生徒会長の座を賭けて争う学園政財界ドラマ『帝一の國』、閉鎖された学園を舞台にしたダークファンタジー『アマネ†ギムナジウム』などがあります。
また、映画『ZOO』の一篇「陽だまりの詩」では脚本・絵コンテ・キャラクターデザインを担当するなど、漫画以外にも活躍の場を広げています。
ネタバレについて
ここからはネタバレ注意!
気になる方はクリックして読み進めてくださいね。
螢光町の独裁者ゼラ(クリックして読む)
螢光町の男子校に通うゼラは、ローマ皇帝エラガバルスに憧れ、自ら帝王と称して「光クラブ」を結成します。
他のメンバーはゼラの絶対的な支配下に置かれ、ドイツ語での番号で呼ばれ、命令に忠実に従っていました。
彼らは廃工場を秘密基地に、ある計画を進めています。
ゼラは労働に疲れ果てた大人たちの醜さを嫌い、永遠の若さと美を希求していました。
しかし、その美への執着は狂気に満ちていました。
秘密基地を覗いた同級生・浜里は、計画の秘密を知ったという理由で目を潰されます。
さらに浜里を追ってきた世界史教師・萩尾も、大人の女性特有の成熟した肉体を醜いと罵られ、惨殺されます。
光クラブは醜い大人を否定し、自分たちは永遠に美しくあり続けると信じ、その歪んだ美意識を暴走させていきます。
ライチ、起動(クリックして読む)
ゼラは、光クラブのメンバーと共に、少女をホカクするための機械の製作に1年半を費やしました。
ゼラはチェスに興じながらメンバーに指示を出し、雷蔵やデンタクなど、各々が得意分野を生かして作業を進めました。
中でもジャイボだけは作業に加わらず、ゼラの側近として振る舞い、他のメンバーを監視する役割を担っていました。
完成を祝し、永遠の美の象徴であるライチ酒で乾杯した後、ゼラはメンバーに忠誠を誓わせます。
ニコは特に強い忠誠心を示しますが、真の裏切り者を警戒していたのはジャイボでした。
元リーダーのタミヤがゼラの得意なチェスを練習していることにも疑念を抱いていました。
実はジャイボはゼラと秘密の関係にあり、夜な夜な淫らな行為を繰り返していたのです。
そして、起動の時、ゼラは機械の燃料として、3年間かけて育てたライチの実を使うことを明かします。
機械の名は「ライチ」。
起動の数字「666」を入力すると、機械は動き出し、自らの目的が少女のホカクであることを告げました。
芽生える自我(クリックして読む)
少女ホカクのために完成した機械「ライチ」でしたが、美的感覚が未発達のため、少女ではなく置物や長髪の男性を連れてきてしまいます。
この事態に、デンタクはライチに絵画の画集などを見せ、美しさとは何かを学習させようと奔走します。
一方、ゼラはタミヤとチェスの勝負を行い、見事勝利。
ポーンによるチェックメイトという意外な結末でタミヤを打ち負かし、「それでもお前は光クラブのリーダーなのか?」と挑発します。
ゼラの言葉には、元リーダーであるタミヤへの侮蔑と、絶対的支配者としての威圧感が込められていました。
デンタクは夜を徹して作業を続け、ライチに新たな概念を植え付けることに成功。
それは、「私は人間だ」という、機械であるライチにとっては矛盾した自己認識でした。
ライチの行動、そして光クラブの運命は、この新たな概念によって大きく揺れ動いていくことになります。
運命と裏切りの交錯(クリックして読む)
ライチは美的感覚を持ち始め、美少女「少女一号」を捕獲することに成功しました。
しかし、一号は目を覚まさず、雷蔵が世話をすることになります。
一方、他にも捕獲した三人の少女はゼラに食事を与えられず、正義感のあるタミヤが食事を提供します。
タミヤは仲間のダフに、光クラブがかつての彼らの遊び場から変わってしまったことを悔やみ、少女たちを解放する計画を打ち明けます。
しかし、会話をニコとゼラに聞かれ、ダフは少女に触れた罪と解放の罪を着せられ、処刑されることになります。
タミヤは親友であるダフを処刑するよう命じられ、泣く泣くそれを実行しますが、その後、解放された少女たちと妹タマコが凌辱された状態を見つけ、ダフへの濡れ衣と真犯人の存在に気付きます。
ゼラは、かつて占い師から「30才で世界を手に入れるか、14才で死ぬ」と「黒い星」の運命を告げられていました。
それがゼラの支配的な行動につながっていることが示唆されます。
ライチとカノン(クリックして読む)
「少女一号」の名は、カノン。
ライチは、カノンとの交流を通じて感情と人間性を学んでいきます。
ライチはカノンの要望を受け入れ、手錠を外し、彼女が得意とするオルガンを工場の片隅で弾かせてくれました。
カノンはオルガンを奏で、讃美歌を歌いながら、ライチに音楽を教えます。
この経験を通じて、ライチは「楽しい」という感情を認識し始め、自分が単なる機械以上の存在、人間としての意識を持ち始めます。
一方、ゼラは、自分が全てを支配していると考えていますが、裏切りへの不安から疑心暗鬼に陥ります。
ゼラは、チェスの黒のキングが破壊された事件に対して不安を抱き、犯人を捜索します。
その場にいなかったカネダをジャイボが連れてきて、ゼラは詰問しますが、カネダは何も語らず怯えるのみでした。
この反応からゼラはカネダを犯人と決めつけ、ライチに処刑を命じ、ライチはそれを実行してしまいます。
処刑を目撃したカノンは、その夜ライチに涙ながらに訴えかけます。
カノンはライチに、人間になりたいのであれば、人を殺すべきではないと諭します。
絆と裏切り(クリックして読む)
ダフが植物状態に、カネダが処刑されたことをきっかけに、タミヤがゼラへの復讐を計画し始めます。
一方で、ニコはライチに、自分の右目がライチの右目として移植されたことを告げます。
これは、ゼラがどうしても人間の目を使いたいという要望を受け入れた結果で、ニコの忠誠心の証でもありました。
しかし、ゼラとジャイボの秘密の関係を知ったニコは、ゼラにとって自分が一番ではないと思い、さらなる忠誠心を示すため、怪しいタミヤの尻尾をつかもうと尾行します。
放課後、タミヤを尾行しているニコは、ライチ畑が炎上する光景を目撃します。
ニコはタミヤが放火の犯人だと誤解し、二人は炎の中で激しくもみ合い、タミヤを捕まえたと胸を張りますが、ゼラはタミヤとニコが共謀したと疑惑を持ちます。
全身火傷を負った二人は、何も反論できないまま基地に連れ戻されてしまいました。
怒り狂ったゼラはライチに二人を処刑するよう命令しますが、ライチはカノンの言葉が影響し命令を実行できずに壊れてしまいます。
燃え上がる畑、故障したライチ、そして信頼の喪失による焦燥感で、ゼラは次第に妄想に飲み込まれていきます。
ライチの夢(クリックして読む)
廃墟と化した基地の中で、ライチは本物の人間になることを夢見るようになっていました。
ライチ畑の燃えた夜、カノンはライチを呼び起こし、手錠を外して負傷したタミヤとニコを治療します。
しかし、重度の火傷を負ったニコは、タミヤが真犯人を明かす前に息を引き取ってしまいました。
タミヤは、ライチ、カノンと脱出を試みますが、ライチの重みで潜望鏡が折れてしまいます。
結局、ライチとカノンは基地に残り、タミヤ一人が逃れることとなりました。
去り際にタミヤは、非常時のためにライチの最後のひと粒をカノンに託すのでした。
廃墟に残されたカノンは、この廃墟をお城に、自分をお姫様に、ライチを魔法で怪物に変えられてしまった王子に例えます。
そして誰にも邪魔されることなく二人は踊り、カノンは踊る間だけライチが人間に戻っていると語り、その姿を素敵だと褒めました。
その夜、スリープ状態になったライチは、まるで夢のようなものを見ました。
それはカノンとのさまざまな記憶で、この夢がカノンとも共有されているのだろうかと、ライチは思わず願ったのでした。
薔薇の処刑(クリックして読む)
14歳を迎えるゼラの誕生日には、古代ローマの皇帝エラガバルスが行ったとされる「薔薇の処刑」が計画されていました。
標的はカノンです。
ゼラにこの処刑を命じられましたが、カノンに対して特別な感情を抱いていたライチは、カノンを引き渡すことに反対します。
ライチを制御するため、デンタクは特製の機械をライチに装着し、コントローラーで操作を試みます。
しかし、その行動にカノンは黙っていられず、みんなの前で初めて反論し、ゼラとの口論に発展します。
カノンの勇気ある言葉もむなしく、ライチは制御され、カノンを薔薇と水で満たされた棺に沈めてしまいます。
その瞬間、デンタクがコントローラーを破壊し、ライチのプログラムされた感情が暴走を始め、カノンを殺してしまった後悔と自責の念に駆られ、周囲の者たちに対して凶行に及びます。
ヤコブは壁に投げつけられ、雷蔵の顔は引き裂かれ、ライチ自身が機械によって引き起こされた人間の心を持つというデンタクの野望の証となったのです。
しかし、デンタクもまた、ライチに体を引き裂かれてしまいます。
立ち尽くすのは、ゼラとライチ。
ゼラがカノンに手を伸ばそうと水面へ近づくと、ライチの暴走中に姿を消したジャイボがカノンの棺の中から現れます。
同時に、天井から大量の水が流れ込み、その混乱の中でタミヤが姿を現したのです。
闇夜に沈みゆく光(クリックして読む)
鉄パイプを手にしたタミヤはゼラを追い詰めます。
ゼラは、自らの過ちを否定し葛藤する中で、タミヤは真犯人を告げようとします。
三人の少女を解放し罪をダフに押し付け、タマコを凌辱し、果てにはライチ畑を燃やしてタミヤとニコを葬ろうとしたこと。
首謀者を伝えようとした瞬間、タミヤは背後からジャイボのパチンコで命を奪われてしまいます。
ジャイボこそが、真犯人だったのです。
ジャイボはゼラを愛するがゆえに、ゼラが愛する光クラブを破壊し、カノンへの嫉妬から多くの計画を巡らせていました。
それでもゼラの心を得られず、彼の唯一無二の存在であり続けることができませんでした。
その時、死んだふりをしていたカノンが、最後のひと粒をライチに食べさせます。
彼女の愛がライチを動かし、ジャイボを打ち砕いたのです。
ゼラもまた、ライチによって攻撃を受けますが、ライチは「ゼラに危害を加えると発火する」という自動プログラムにより、自らを燃やしてしまいます。
いよいよゼラとカノンは二人きりになり、また新たに光クラブを作ろうと声たかだかに言いますが、ゼラの夢はニコによって奪われます。
最も忠誠的だったはずのニコが、かつてゼラが崇敬していたエラガバルス皇帝のように、便器をゼラに投げつけ彼を死に至らしめました。
物語の終幕、カノンは失った全てを抱えながらも、焦げたライチの唇に別れを告げ、彼のために鎮魂歌を捧げます。
カノンは闇夜の中に戻り、すべてが終わったその地を去っていくのでした。
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『ライチ光クラブ』は、コミックシーモアで配信されており、無料で試し読みすることもできます。
もしも、試し読みで満足できず、続きが読みたくなっても安心です。
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『ライチ光クラブ』を読みたい場合は、ぜひこの機会に無料会員登録して、購入を検討してみるのも悪くないですよ。
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見どころについて
『ライチ光クラブ』は、単なる少年漫画の枠を超えた、ダークファンタジーの傑作として、多くのファンを魅了し続けています。
ここでは、見逃せないポイントを4つにまとめてご紹介します。
- 少年たちの狂気と純粋さ
- 耽美と退廃が織りなす、唯一無二の世界観
- 予測不能なストーリー展開と、衝撃的な結末
- 漫画だけにとどまらない、多様なメディアミックス展開
単なるエンターテイメント作品ではない、『ライチ光クラブ』の世界に触れていきましょう。
少年たちの狂気と純粋さ
螢光町という閉鎖的な空間で、絶対的なカリスマ性を持つゼラのもと、少年たちは「光クラブ」という楽園を作り上げます。
彼らは純粋な好奇心と崇高な理想を胸に、独自の美学を追求しますが、その純粋さゆえに、彼らの行動は次第に常軌を逸し、狂気へと染まっていくのです。
特に注目すべきは、リーダーであるゼラと、初期のリーダーであったタミヤの対比です。
冷酷で支配欲の強いゼラと、友情や愛情など人間らしい感情を残すタミヤ。
彼らの対立は、少年たちの持つ光と闇、純粋さと残酷さの象徴とも言えるでしょう。
耽美と退廃が織りなす、唯一無二の世界観
舞台となる螢光町は、どこか懐かしさを漂わせながらも、黒煙に覆われた工場地帯という、退廃的で閉塞感漂う街です。
そんな街を背景に、少年たちの秘密基地である「光クラブ」や、彼らが作り出した機械「ライチ」など、美しく不気味な世界観が形成されています。
古屋先生の緻密で繊細な画風は、その独特な世界観を見事に表現し、読者を作品の世界へ引きずり込みます。
ゴシック的な雰囲気と少年たちの耽美な美意識が融合した世界観は、他の作品では味わえない魅力と言えるでしょう。
予測不能なストーリー展開と、衝撃的な結末
『ライチ光クラブ』は、決して正義の味方のような物語ではありません。
少年たちの思惑が複雑に絡み合い、予想を裏切る展開が次々と巻き起こります。
純粋な理想を追い求めるあまり、道を踏み外していく少年たち。
彼らの楽園は、脆くも崩れ去り、物語は悲劇的な結末へと突き進んでいきます。
その衝撃的なラストは、読者の心に深い余韻を残すと同時に、人間のエゴや欲望、そして愛と美の脆さについて、改めて考えさせる力を持っています。
漫画だけにとどまらない、多様なメディアミックス展開
『ライチ光クラブ』は、多くのファンを獲得したことで、漫画だけでなく、アニメ、舞台、映画、音楽など、様々なメディアミックス展開が行われています。
それぞれの作品は、原作の雰囲気を大切にしつつも、異なる解釈や演出が加えられており、原作ファンも新鮮な気持ちで楽しむことができます。
舞台版では、役者の熱演が少年たちの葛藤や狂気をより鮮明に描き出し、映画版では、映像と音楽によって独特の世界観がさらに際立っていました。
ライチ光クラブの漫画はどこで読めるかを更に詳しく
これまで、あらすじや気になるネタバレについてご紹介してきました。
ここからはさらに『ライチ光クラブ』の魅力を深く掘り下げていきます。
- 出版社は
- 個性豊かな登場人物(キャラ)たち
- 感想レビューについて
- 何巻で完結した?
- rawで読むのは危険
- ライチ光クラブの漫画はどこで読めるかの総括
出版社は太田出版
『ライチ光クラブ』の単行本を出版しているのは太田出版です。
太田出版は、文芸書、ノンフィクション、サブカルチャー関連の書籍など、幅広いジャンルを出版していますが、特にアングラ、カウンターカルチャー、社会派の強い作品に力を入れているのが特徴です。
ちなみに、『ライチ光クラブ』の前日譚にあたる『ぼくらの☆ひかりクラブ』も、同じく太田出版から刊行されています。
個性豊かな登場人物(キャラ)たち
古屋先生が生み出すキャラクターたちは、強烈な個性で読者を作品世界へ引き込みます。
ここでは、そんな魅力的な登場人物たちをご紹介します。
ゼラ:「光クラブ」の現リーダー。その冷酷なまでの支配力でメンバーを従えています。元々は転校生でしたが、持ち前の知略とカリスマ性で「最強のロボット」開発の中心人物となり、次第に光クラブの実権を握っていきました。ゼラは、幼少期に出会った占い師に「30歳で世界を手に入れるか、14歳で死ぬ」と予言され、その運命を信じ、野心を燃やしています。目的のためには手段を選ばない冷酷な一面も持ちますが、その一方で、ジャイボからの歪んだ愛情に翻弄されたり、過去のいじめ体験から孤独を抱えているなど、繊細で脆い一面も垣間見せます。
タミヤ:『ライチ光クラブ』におけるもう一人の主人公と言える存在で、光クラブ創設時のリーダーでした。彼は、明るく正義感の強い少年で、ダフやカネダと共に光クラブを作り、純粋に友情を育んでいました。しかし、ゼラの登場によって光クラブは変貌し、タミヤはゼラのやり方に疑問を抱き始めます。特に、ゼラが無慈悲な手段を取るようになると、彼の正義感や倫理観は、真っ向からゼラと対立することになります。
ジャイボ:本作の中でも特に強烈な個性を放つ美少年ですが、その内面は、狂気的なまでの愛情と残酷さで彩られています。彼は、光クラブの帝王であるゼラに、異常とも言える執着心を抱いており、ゼラのためならどんな犠牲も厭わないと考える、危険な存在です。その愛情は、ゼラが他の何かに心を奪われることを極端に恐れる、歪んだ愛情へと変貌していきます。
ニコ:貧しい家庭環境や、学校でのいじめなど、過酷な現実から逃れるように、光クラブと、帝王として君臨するゼラに心酔していきます。ゼラに対する彼の忠誠心は、常軌を逸しており、自分の右目を潰して捧げることすら厭わないほどでした。
雷蔵:男性でありながら女性的な言動を好み、「暗闇の乙女」という称号が示す通り、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせています。光クラブのメンバーとして、ゼラに従順な姿勢を見せていますが、その内面や、光クラブへの想いは、物語の中では明確に描かれていません。
カネダ:光クラブの創設メンバーの一人でありながら、他のメンバーと比べて、どこか影の薄い、存在感の薄い少年として描かれています。陰気で無口な性格で、いつも親指の爪を噛んでいるなど、不安や孤独を抱えているような姿が印象的です。しかし内面には、タミヤやダフに対する強い友情が秘められており、光クラブ創設当初は、彼らと共に、無邪気で楽しい時間を過ごしていました。
デンタク:高い知能と技術力を持ち、光クラブの頭脳的な役割を担う少年です。メンバーの中でも比較的冷静沈着で、ゼラの命令にも忠実に従う一方、内に秘めた狂気と野心を持ち合わせています。デンタクにとって、ライチの開発は、単なるゼラへの服従ではなく、自らの技術力を証明し、世界に認めさせるための手段でした。
ダフ:タミヤ、カネダと共に光クラブを創設した初期メンバーの一人で、右目に眼帯をしているのが特徴的な少年です。心優しく穏やかな性格で、タミヤやカネダとの強い友情で結ばれています。しかし、ゼラの支配が強まる光クラブの中で、ダフは次第に苦悩していくことになります。ゼラのやり方に疑問を感じながらも、親友であるタミヤを案じる気持ちと、光クラブへの想いの間で揺れ動きます。
ヤコブ:光クラブのメンバーの中でも、特に目立つ存在ではなく、彼の内面や、光クラブにおける役割については、多くが語られていません。他のメンバーと比べて、積極的に行動することもなく、光クラブの狂気に流されるまま、運命に翻弄されていく姿は、ある種の哀愁を漂わせています。
ライチ:光クラブのメンバーによって創り出された人造人間であるライチは、当初は「美」を理解することができず、彼らの望みとは異なるものを運び込んできます。しかし、デンタクによってプログラムを書き換えられたことで、「美」を理解し、カノンを光クラブへと連れ去ります。この出来事は、ライチが単なる機械ではなく、学習し、成長していく存在であることを示すと同時に、彼らが「美」を追い求めるあまり、倫理観や道徳心を失っていく様子を象徴しています。そして、カノンへの愛情とも呼べる感情を抱くようになるライチですが、その心は、少年たちのエゴや狂気によって次第に歪んでいき、最終的には制御不能な状態へと陥ります。
カノン:光クラブの少年たちに「美しいもの」として、彼らの世界へと連れ去られたカノン。彼女は、純粋で夢見がちな少女であり、閉鎖的で異常な環境である光クラブにおいても、その輝きを失うことはありません。むしろ、心を持たない機械であるライチにさえも、偏見なく接し、心を通わせる姿は、少年たちの歪んだ価値観とは対照的な、純粋さの象徴として描かれています。
感想レビューについて
こちらでは『ライチ光クラブ』の感想レビューをご紹介します。
感想レビューを調べたところ、熱狂的なファンがいる一方で、賛否両論の意見がありました。
肯定的意見
・少年たちの心理描写が秀逸
・衝撃的な展開に引き込まれる
・愛と憎しみ、美と醜など多様なテーマが含まれている
・舞台や映画化作品も高評価
否定的意見
・ストーリーが難解
・救いのない結末に後味が悪い
・登場人物に共感できない
・一度読めば十分
ただ、この作品は、万人受けするタイプの物語ではありません。
目を背けたくなるような残酷なシーンや、心がザワつくような描写も…。
「グロテスクな表現は苦手…」「ハッピーエンドが好き!」という方には、ちょっと刺激が強すぎるかもしれません。
何巻で完結した?
『ライチ光クラブ』は全1巻で完結しています。
美しくも残酷な少年たちの物語は、衝撃的な結末まで、ぎゅっと凝縮されて1冊にまとまっています。
だからといって物足りなさを感じることはありません。
むしろ、1巻という限られたページ数の中に、これでもかというほどの熱量とメッセージが詰め込まれていることに、改めて驚かされるはずです。
『ライチ光クラブ』の前日譚にあたる『ぼくらの☆ひかりクラブ』は「小学生編」「小学生編」の上下巻で刊行されています。
ライチ光クラブの漫画はどこで読めるかの総括
記事のポイントをまとめます。
- 物語の舞台は廃墟の街・螢光町と少年たちの楽園「光クラブ」
- 作者は古屋兎丸先生
- 読むならコミックシーモアがおすすめ
- 見どころはダークファンタジーな世界感
- 出版社は太田出版
- メインキャラクターは光クラブの9人と、人造人間のライチ、少女カノン
- 感想レビューは賛否両論
- 単行本は全1巻完結
『ライチ光クラブ』は、古屋兎丸先生の手によって描かれたダークファンタジーの傑作です。
太田出版から刊行されたこの作品ですが、コミックシーモアで読んでみることをおすすめします。
全1巻にぎゅっと詰め込まれたこの物語は、一度読めば忘れられないものとなるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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